Critique2024-03-21T21:16:34+09:00

Review_〔2001년〕画家 イ・ジョンヨン②‥そういうところまで到達してきたのである

李貞演は、かたちから始めて、かたちが溶解するところまで到着したとき、あらたにかたちを求めた。それも何かのかたちとか、何かのシンボルとしてのかたちではなく、もっと根源的なかたちを求めたにちがいない。そしておそらく半ば以上は無意識につかみとったのが、この骨のような竹のようなかたちなのだ。 しかし、ここで起っていることは、期せずしてか、かたちそのものの発生といえるのではないか。生命や物事の始まりの暗示的表現のように見えながら、あるいはそういう体裁をとりながら、じつは、絵画におけるかたちの発生それじたい、そういう「こと」に、僕は立ち会っているような気がする。[...]

Review_〔2001년〕画家 イ・ジョンヨン①‥名前のない出来事

李貞演(イ・ジョンヨン)はここまで到達してきた−今年の5月にソウルで彼女の作品を初めて見たとき、僕は、はじめてにもかかわらず「彼女はここまで到達してきた」と直感的に思った。ぐるりと遍歴の縁をえがいて、しかし螺旋状のひとつ上の位置の「元」に戻ってきた。そういう雰囲気ははっきりしていると感じられたのだ。 作品を見たあと、過去の作品の資料を見せてもらったら、やはりそうだとわかった。学生時代に東洋画を学び、のちに西洋画へと変わっていった移行。西洋画のなかでも、アメリカ留学をはさみながら、いくつかのシンボリックなかたちを核にした。[...]

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